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「大きな玉を飲み込むようにカメラを飲み込んでねー」
到底無理な話であった。
僕が飲み込むべき相手は大きな玉などではなく、人工的な蛇の様相をしており、僕の本能が”口に含むべからず！”と叫んでいる。
麻酔の効いた咽喉の抵抗むなしく、蛇は事務的に体内に侵入してくる。
落ち着け。事前にもらった資料には、検査中はリラックスを心がけるように書かれていた。しかし僕の頭の中はすでに『ここがもし連れ去られたＵＦＯ内だったなら…』に支配されており、リラックスには程遠い状態であった。
無事に検査が終わり、疲れた体で家に帰り着く。医者からもらった僕の体内の写真を妻に見せると気持ち悪そうで、写真をトイレの壁に貼ろうという僕の意見は却下された。
どうやら僕の妻は僕の中身までは愛してくれていないようだ。
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2011年12月13日（火）
No.36
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